危険な同居生活
「やっぱり、アナタだったのね!」
ミサさんの声が、最初に聞こえてきた。でも、その声には、いつもの優しさを感じる事はできない。
「あら、ミサじゃない!天使の匂いがしたから、来てみれば。って、何よ!そのいやらしい恰好はー!」
今度は違う女性の声が。ミサさんの事を知っているように聞こえる。
しかも、俺の力を奪ってしまうようなぐらいの甘ったるい声。
「恰好なんて関係ないでしょー!それより、ミカは何しに来たのよ!こんな事してー!」
怖い。こんなのミサさんじゃない。俺の知っているミサさんじゃない。
俺の知っているミサさんの情報なんて、全くないに等しいのに、そう勝手に思う俺。
「何しに来たか…ですって?そんなの決まってるじゃん。ロケットランチャーって奴を葬りに来たのよ」
ミサさんを嘲笑うかのように、フフっと笑い、『ミカ』という名前の女性は答える。
ロケットランチャーを葬りに来たのか。可哀想な奴もいるんだな。
「って、俺の事じゃん!それー!」
思わず、反応してしまい、頭を上げた結果、テーブルに頭を強くぶつけてしまった。