危険な同居生活
って、冷静に方程式を述べてる場合じゃない。


ミカさんの言った事が本当なら、もの凄くヤバい展開になる。


今は、ロケットランチャーが俺だと気づいてはいないが、それもすぐバレてもおかしくない。


ましてや、一緒に暮らすと言ってるわけだから、かなり危険な状況にある。



「ダーリン?食べないの?ミサの料理美味しいよー」



「食べます。いただきます!」



絶対にボロを出してはいけない。しかし、上手く笑えない自分。


食べ終わったら、壁に貼ってある『ロケット』の紙を剥がそうと思った。



いつも、美味しくて優しい味がするミサさんの料理が、今は、無味のように感じてしまう。



それが表情に出ているのか、時折、前に座るミサさんと視線が合うと、ミサさんは何か感づいているみたいに映った。



それを見ると、何もないように口元を緩めて笑ってみたが、それは苦笑いに近い形になってしまった。


まったくの逆効果だ。
< 85 / 203 >

この作品をシェア

pagetop