危険な同居生活
待っている間、ミカさんに一応、出掛ける前の注意点をいくつか述べた。


まずは、羽の事。


ミサさんと同じく、ロングの金髪の中にしまい込んでもらった。


歩くのは疲れるから嫌だと、最初は渋っていたけど、お願いすると、何とか了承してくれた。


それから、街では暴れないようにと、棒状のステッキを部屋に置いていく事も約束。


これも、渋って拒否をするミカさん。何かあったら、ダーリンを守れないと強く訴えてきた。


が、何かある時は、ミカさんに本名がバレた時だから大丈夫。


何かしらの適当な理由をつけて、なんとか了承を得た。



後は、何かあるだろうか?


考えているうちに、ミサさんの片付けも終わり、水の音が止んだ。



流し台の下に備えているタオルで手を拭き、ミサさんは、ようやく俺達の前に戻ってきた。


「お待たせしました。遅くなりすいません」


頭を下げて謝るが、そんな事は微塵も思ってなんかない。


むしろ、いつも感謝で、逆に申し訳ない気持ちなぐらいだ。


「遅い!遅い!ミサー!」


隣のミカさんは、意味不明なブーイングの嵐を巻き起こす。


そんなに怒るなら、少しは手伝いなよ。
< 87 / 203 >

この作品をシェア

pagetop