ジェネシス(創世記)
「全球凍結」によって、新たな生物が作られた。骨のある脊椎(せきつい)動物(どうぶつ)だ。彼らの出現(しゅつげん)により、進化の過程が飛躍的(ひやくてき)に延(の)びるのであった。

二酸化酸素が、三0%の大気濃度の時代があった。しかし植物の繁茂(はんも)により、窒素七0八%、酸素二一%、アルゴン(Ar)0.九%、二酸化炭素0.0三%、その他の元素が大気中を構成するように至った。

 生物が誕生してからも、当然ながら隕石の落下は続いた。生物の七0%以上が絶滅した歴史が、五回もあった。

通称(つうしょう)、「ビッグファイブ」と呼ばれる。その最大の時代が、二億四八00万年前(ベルム紀(き)末期(まっき))の時代であろうか。

直径約一二キロメートルの隕石が落下し、生物の九六%が滅(ほろ)んだとされる。それは中世代(ちゅうせいだい)の初期(しょき)であり、恐竜が繁栄(はんえい)し始める転換期(てんかんき)だ。

 歴史が進むと、地球には、「恐竜(きょうりゅう)(二本足で直立(ちょくりつ)歩行(ほこう)する爬虫類(はちゅうるい))」たちが大地を我(わ)が物(もの)顔(がお)で、のし歩くようになっていった。地球を支配した。

 その中でも、「ステゴザウルス(四本足で歩き、背中(せなか)に突起物(とっきぶつ)がある)」の脊椎(せきつい)の腰部(ようぶ)には、「第二の脳」があったとされる。

痛みなどは脳を通さず、直接脊髄の感覚(かんかく)神経(しんけい)から働(はたら)いていた。俊敏性(しゅんびんせい)などの反射神経は、この第二の脳が司(つかさど)っていたという仮説(かせつ)がある。

ステゴザウルスは、もしかすると、「主」に選ばれた「救世主・神の子」だったのかもしれない。

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