ジェネシス(創世記)
しかしその城は、あまりにももろかった。簡単に敵に略奪されてしまった。それがねらいだった。

城の中に、黒色火薬や石油を保管しておき、パレス人が侵入した時に、木製の城に時限発火装置(タバコ)を置いて、炎上・爆発させたのだ。

爆発により炎に包まれ、黒煙を吸って即死する兵士が続出した。しかも城から出てきたパレス兵たちは、待ち受けていたダデ軍によって殺害されてしまうのであった。

 ウル国王の目論みは、もろくも崩れた。今回の戦では、きっとダデは大敗するであろうと考えていたからだ。

ダデが戦死することを、ウル国王は願っていた。けれどもダデは、生還した。これによりダデとミカは、約束通りに祝杯を上げるのであった。

「彼女を与えてダビデをワナにかけ、ペリシテ人の手にかけよう(サムエル記、上)」
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