ジェネシス(創世記)
「主」のそばにいるのはダデ国王であって、ロムではない。では、ロムのそばにおられるのはだれなのか。

ロムは、何者かに操られているのかもしれない。ダデ国王は、実の息子に命をねらわれている。「悪魔」に操られていると、そう思いたかった。

 ロムは、部下たちに父ダデを追跡して殺害を命じた。例え実の親子でも、兄弟でも戦国時代では血と血で争うことは日常茶飯事であった。

国を治めるための権力闘争、それが戦争なのである。親子の愛情よりも、国家の存亡が優先された。

 しかしダデ国王は戦術家だ。老いてもまだ、実戦では上手だ。小人数のダデ軍とはいえ、素人集団であるロム政府軍に負けることはない。

今までロムは陣営で指揮をとるだけで、実戦での経験がほとんどない。元将軍のヨブルが、ダデ軍に加わった。

 苦戦を強いられたロムは、敗走することになった。元将軍ヨブルの配下の手によって、ロムは捕らえられてしまった。

ダデ国王は心を鬼にして、次男ロムに向かって処刑の判決を下した。死刑執行人は、忍者の頭ハンだ。


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