ジェネシス(創世記)
ハブ国王は、あるブドウ畑を手に入れたいという、我がままな願望を抱いた。ベル王妃はその願いを叶えてあげるために、その領主を殺害してしまった。

領主の遺体は荒れ野に捨てられ、オオカミに食べられてしまった。ハブ国王の前に再び現れたリヤは、ハブ国王とベル王妃を断罪した。リヤは、二人の未来の死に様を予言して立ち去っていった。

 私にはそんな力はないが、師匠の話によると、リヤには予知能力があると言っていた。

「主」が、得体の知れない「アカシック・レコード」というエネルギー体を通じて、リヤに夢を見させて告げてくれるらしい。

 ハブ国王の最後の時がきた。ラエル軍はパレス軍との戦に負け、ハブ国王は毒矢を胸に射られてしまった。

ハブ国王の遺体は、馬車に乗せられ町に運ばれた。道路には、血がしたたり落ちていた。それを見つけたオオカミたちは、ハブ国王の血をなめるのであった。

 ハブ国王が倒れ、その息子ヨムが即位した。一方ユダ王国では、ヨラムが即位した。ヨラム国王の妻はハブ国王の娘であった。

政略結婚により、二つの王国は和平に保たれた。そのヨラムの後に、息子のアズが継承することになった。ラエル国王ヨムとユダ国王アズだ。

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