ジェネシス(創世記)
シュメール文明(所在地、イラク南部)

 紀元前三八00年頃から三000年頃、シュメール文明が栄えた。そこでのザム人の人口増加は、凄まじかった。

シュメール国家がザム人に支配される。横暴なシュメールの国王は、ザム人を弾圧し奴隷として労働させた。

奴隷となったザム人は、土木工学・技術力を発達させた。神殿も建て居住地も形成し、後の「ウル・ウルク」などの主要都市国家を構築していった。

ノエル、いやザム人がそこに根付いたことで、シュメールの科学力は発展していったと思う。

 絵文字を当初使用していたが、曲線と短い直線が使われるようになると、楔型文字(粘土板にアシのペンで書くと、楔の形となった)が普及しだした。

楔とは、V字形で物と物とをつなぎ合わせたりする大工道具として使われた。楔型文字も、ザム人が開発した文化文字だと推測する。この発明により、より高い文明の礎が築かれた。

 ザム人には、文字をもつことを許されなかった。独自の「ヘライ語」という文字を作り出すまで、言葉と技術だけで子供たちに伝えられた。言葉が初めだった。

ヘライ語が使用されるようになってから、石板や粘土板に書き残していった。当然粘土板はもろく、風化しやすい。保存できるものではない。

 ノエルの洪水伝説を盗作して、シュメール人は世界で最古の文学作品まで作り上げた。「ギルガメッシュ叙事詩(英雄を主人公にした、歴史的な物語)」である。

盗作は他にもあった。世界中の民族が聖書の洪水物語を盗用し、内容を変えて広めて行った。


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