ジェネシス(創世記)
紀元前四00年頃、ギリシャの哲学者デモは、「アトム(原子)」の存在を確認していた。

デモの書物によると重核に「中性子」を衝突させると、二個の核と二~三個の中性子に分かれる。この中性子が次々と連鎖反応を起こし、高エネルギーの大爆発が発生する。

 高速に移動するだけでは、中性子は反応を起こさない。ある物質に高速中性子を何度も衝突させて、減速させる必要がある。

その減速材の一つに、水素原子を含む水(軽水)が不可欠なのだ。軽水だと一六回の衝突を繰り返すことで、減速される。

 宇宙から飛来した中性子線が、この鉱石に衝突した。さらにその鉱石には、爆発に必要な放射線の濃縮度が四%も含んでいた。

この時、減速材の代わりとして雨(軽水)が降っていた場合、条件がそろえば自然状態でも爆発する可能性があるかもしれない。

 その結果、モヘンジョ・ダロの周辺都市で核分裂が発生した。まさかな、確率的にもありえない。私の妄想だ。私のこの仮説が、間違っていることを願う。

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