ジェネシス(創世記)
六三二年、マードは後継者を残さずして亡くなり、バクーが代理者(カリフ)となった。これが悲劇の始まりだった。二つの宗派に別れた、アーシ派とスムナ派である。
「アーシ」は第四代カリフ、アーシ・アラムとその子孫を正統派とする。「スムナ」はマードの言葉を記録した者であり、それに従う一派をさす。
私が思うに、この二つの派閥が、イラム教を紛糾し混乱させている。どの宗教をみても、いずれは枝分かれし対立するものである。宗教に限らず、政治や会社内でも派閥は存在する。
「主」は、なぜ三つの宗教に分けたのか。「主」の御心に従う人々は、少なすぎた。超古代文明のアトラス人、一二士族、そしてユダ士族を最後に選んだ。
クリストス教徒を作り、さらにイラム教徒も作った。しかしみんな、「主」の御心に反して愚かな行動をとった。
宗教なんか関係ない。もしかすると「主」は、信仰心よりも優秀な科学者を求めていたのではないか。そしてマードを最後に、「主」は現れることはなかった。
人類は、「主」から見捨てられた。私は願う。この三つの宗教が独自に団結した時、何かとてつもない強大な力が発揮されるかもしれない。憎しみを、紛争を乗り越えれば、人類はきっと「主」から祝福されるはずだ。
だが、三つの宗教が団結することはありえるだろうか。不可能に等しい。仲を取り持ってくれる、中立的な国家や民族が必要だ。
アメリカや国際連合だって、ラエル人やパレス人を仲介できないのに、そんな国など存在するはずがない。
「アーシ」は第四代カリフ、アーシ・アラムとその子孫を正統派とする。「スムナ」はマードの言葉を記録した者であり、それに従う一派をさす。
私が思うに、この二つの派閥が、イラム教を紛糾し混乱させている。どの宗教をみても、いずれは枝分かれし対立するものである。宗教に限らず、政治や会社内でも派閥は存在する。
「主」は、なぜ三つの宗教に分けたのか。「主」の御心に従う人々は、少なすぎた。超古代文明のアトラス人、一二士族、そしてユダ士族を最後に選んだ。
クリストス教徒を作り、さらにイラム教徒も作った。しかしみんな、「主」の御心に反して愚かな行動をとった。
宗教なんか関係ない。もしかすると「主」は、信仰心よりも優秀な科学者を求めていたのではないか。そしてマードを最後に、「主」は現れることはなかった。
人類は、「主」から見捨てられた。私は願う。この三つの宗教が独自に団結した時、何かとてつもない強大な力が発揮されるかもしれない。憎しみを、紛争を乗り越えれば、人類はきっと「主」から祝福されるはずだ。
だが、三つの宗教が団結することはありえるだろうか。不可能に等しい。仲を取り持ってくれる、中立的な国家や民族が必要だ。
アメリカや国際連合だって、ラエル人やパレス人を仲介できないのに、そんな国など存在するはずがない。