ジェネシス(創世記)
宇宙の誕生と同時に、全宇宙の万物(ばんぶつ)の支配者、「創造(そうぞう)主(しゅ)」が出現(しゅつげん)した。その創造主の子供たちである「主(しゅ)」もまた、生(う)まれた。
種から宇宙は、確(たし)かに造(つく)られた。けれども、それは一つではなかった。一つは「正(せい)の宇宙」。
もう一つは「負(ふ)の宇宙」、つまり「反物質(はんぶっしつ)」だ。二つの相反(あいはん)する物質が、一つの宇宙の中にバランスよく混在(こんざい)している。
この物語は、「正の宇宙」を主体(しゅたい)として始まる。「負の宇宙」の存在は、最終章で明らかにされることとなる。
「正の宇宙」では、その誕生の一兆分の一秒後には三兆度以上という超高温・超高密度の光が放(はな)たれた。
さらに質量(しつりょう)をもたない基本粒子(クォーク)が、光速で自由に飛散(ひさん)した。その一兆分の一秒後、さらに一000億分の一秒後には平坦(へいたん)な状態(じょうたい)で、宇宙は急激に膨らみ始めるのであった。
それから三八万年後、宇宙の中で最も多く存在する物質、水素原子が初めに生成(せいせい)された。
さらに九二個の元素が形成(けいせい)され、物質が作られ始めた。元素は一0三個存在するが、天然(てんねん)に存在する元素は九二個しかない。
もしかすると、あと六個、発見されるかもしれない。一0八個の元素、「煩悩(ぼんのう)(人の苦(く)の原因)」と同じ数だ。
その二億年後に、星が輝(かがや)き始めた。宇宙は、膨張を続けている。元素の雲に重力が生じると、その中心部に元素の塊(かたまり)が作られた。密度が高まり、温度も上がり中心部は渦(うず)を巻(ま)いて回転を始め出す。
それから一0万年も経(た)つと、中心部の温度が高くなり陽子と陽子が融合し輝き始める。
物質が作られると、次から次へと衝突を繰(く)り返(かえ)し、新しい惑星が生まれ新しい恒星、新しい銀河が誕生した。原始太陽が造(つく)られた。
種から宇宙は、確(たし)かに造(つく)られた。けれども、それは一つではなかった。一つは「正(せい)の宇宙」。
もう一つは「負(ふ)の宇宙」、つまり「反物質(はんぶっしつ)」だ。二つの相反(あいはん)する物質が、一つの宇宙の中にバランスよく混在(こんざい)している。
この物語は、「正の宇宙」を主体(しゅたい)として始まる。「負の宇宙」の存在は、最終章で明らかにされることとなる。
「正の宇宙」では、その誕生の一兆分の一秒後には三兆度以上という超高温・超高密度の光が放(はな)たれた。
さらに質量(しつりょう)をもたない基本粒子(クォーク)が、光速で自由に飛散(ひさん)した。その一兆分の一秒後、さらに一000億分の一秒後には平坦(へいたん)な状態(じょうたい)で、宇宙は急激に膨らみ始めるのであった。
それから三八万年後、宇宙の中で最も多く存在する物質、水素原子が初めに生成(せいせい)された。
さらに九二個の元素が形成(けいせい)され、物質が作られ始めた。元素は一0三個存在するが、天然(てんねん)に存在する元素は九二個しかない。
もしかすると、あと六個、発見されるかもしれない。一0八個の元素、「煩悩(ぼんのう)(人の苦(く)の原因)」と同じ数だ。
その二億年後に、星が輝(かがや)き始めた。宇宙は、膨張を続けている。元素の雲に重力が生じると、その中心部に元素の塊(かたまり)が作られた。密度が高まり、温度も上がり中心部は渦(うず)を巻(ま)いて回転を始め出す。
それから一0万年も経(た)つと、中心部の温度が高くなり陽子と陽子が融合し輝き始める。
物質が作られると、次から次へと衝突を繰(く)り返(かえ)し、新しい惑星が生まれ新しい恒星、新しい銀河が誕生した。原始太陽が造(つく)られた。