ジェネシス(創世記)
 紀元前一二00年、この時代、西の大国ギリシャから、一風変わったある物語を聞いたことがある。

敵は頑丈な城塞で周囲を固め、どこの国も民族もそれを破ることはできなかった。けれども、ギリシャ人は大きな「木馬」を使って城内に侵入し、その城を奪還したようだ。その敵国のことを、「トロイア」と人々は呼んでいたらしい。

 この物語も、「聖書」と同様、口承文学と言われている。生年月日は不明だが、作者は伝記作家の「ホメス」。紀元前六00年頃、書籍として刊行されるであろう。

 私は、そんな夢を見た。これが祖先たちのうわさで聞いた、「アカシック・レコード(記録)」の夢なのであろうか。



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