sakura -サクラ-



*****



キキーッ───

ドンッ───



「えっ!?」

「ぅあっ!!」



けたたましい自転車のブレーキ音が聞こえ、身体に鈍い衝撃を感じた次の瞬間には、私はその場に転がっていた。



「ぃ…ったぁ…」

「大丈夫!?」



何が起こったのか把握しきれないうちに、駆け寄って来る男の人。

どうやら私にぶつかったその人らしく、前方には自転車が倒れている。



「あ…だ、大丈夫です」

「ほんとに!?」



はい、と答える間もなく、私はその人に抱え起こされた。



「怪我は?」



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