sakura -サクラ-



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「それでは今日の練習はこれで終わります。お疲れ様でした」

「「お疲れ様でしたー」」



部長の圭ちゃんに代わってお決まりの挨拶をすると、後輩たちの元気な挨拶が返ってきた。

と同時に、皆一斉に鞄を持って帰り始める。

結局今日は基礎練習とコンクールの曲の音取りを新入部員を交えてやったくらいで、やっぱりピアノ伴奏がいないから大した練習は出来なかった。

出席簿を閉じて自分の荷物と一緒に持ち、誰もいなくなった第二音楽室から出て鍵をかけた。

出席簿と鍵を先生に返すために、一人職員室へと向かった。



階段を降りている途中、下から上ってくる寺島先生を発見。

相変わらず白衣のポケットに両手を突っ込んで、気だるそうに歩く。



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