sakura -サクラ-
「俺!ぜってー俺が一方的に悪かったのにちゃんと謝ってなかったなって思って。あん時はかなり急いでて結構テンパってて、それで……」
早口でまくし立てるも言葉に詰まっておろおろと視線をさ迷わせる姿は、何となくハムスターとかの小動物を思わせた。
見た目はそれほど小柄というわけでもないけれど。
年齢は私と同じくらいかな?
「〜〜〜とにかくっ、ごめん!!」
もう一度、深々と腰を折り曲げた。
えっと…そんなに謝られると逆に申し訳なくなってくるのは何故なんだろう。
確かにあれは、私悪くなかったよね。
「あの、大丈夫ですから、頭上げてください」