sakura -サクラ-
そして感じるのは、教室中からの訝しげな視線。
まだクラスの半分ほどしか登校していないけど、注目と呼ぶには充分。
それだけのことをしておいてなんだけど、やめてほしい。
私は慌てて座り直し、可能な限り身を縮めた。
顔が熱い。
絶対赤い。
心なしか心臓もなんか速い。
「興味ある者同士で見に行ったら楽しいんじゃないかと思って」
拳を口許に持っていって苦笑する松本君。
なんで笑うの…原因作ったのはあなたでしょ。
「そっそうだね!是非一緒に!!」
……なんか私、自意識過剰?
そんな自分が余計恥ずかしくて、勢いでOKしてしまった。
「じゃあ今晩メールする」
「うん」