sakura -ｻｸﾗ-

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その日の数学で当たることはなく、結果宿題はやらなくても大丈夫だったわけだけど、松本君との距離はまた少し縮まった気がする。

私は松本君のこと、どう思ってるんだろう？

松本君は、私のこと…？



委員会の時間、前に並んで座っている生徒会役員のひとり、松本君を見つめながらぼんやりとそんなことを考えていたら、



「なーに理に見とれてんだよ」



と、学級委員の相方、武内君にぼそっと突っ込まれた。



「見とれてなんか…！」

「しーっ！雨音うるさい！」



否定しようとしたら逆に怒られる始末。



「〜〜〜っ」



やり場のない感情を消化すべく、唇をかんで俯いた。