sakura -サクラ-
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松本君に映画に誘われて一週間。
とうとうこの日が来てしまった。
あれから休みも挟みつつ何日か学校もあったから、松本君ともその分顔を合わせてる。
だけど四六時中松本君のことを考えていたかっていうと、そんなこともない。
塾に行けば勉強したし、部活に行けば歌ったし。
でもこの状況ともなると考えるのは松本君のことで。
時刻は10時50分。
現在私は既に校門の前。
そわそわする。
落ち着かない。
どうしよう、なんか手に変な汗かいて携帯滑る。
松本君早く…。
「雨音さん」