蝶々結び
「はぁ!?何がミラクルやねん!?」


不意に声がした方を見ると、創太が立っていた。


「何やってるのよ!?不法侵入じゃないっ!!」


驚いたあたしは、咄嗟にそう言った。


「アホか!インターホン押してもお前を呼んでも、返事せぇへんからやろ!てか、ちゃんとおばちゃんの許可取ったし!」


「あ、そう……」


創太の気迫に負けてしまったあたしは、小さく返した。


「ほら、行くでっ!!」


「えっ?ちょっ……!どこに!?」


言い終わる前に創太に腕を掴まれて、そのまま引っ張られた。


「従兄弟が来たから紹介したる!」


「別にイイってば!」


「アホか!めっちゃイイ男やから、会っとかな損するぞ!」


「ちょっ……!」


創太はあたしを強引に連れ出して、みっちゃんの家まで引っ張って行った。


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