蝶々結び
忙しい日々の中で冬休みに入り、あたしは家と予備校を往復する生活の傍(カタワ)ら、時々は優子と遊んだりもしていた。


「今日は何時まで大丈夫?」


「夕方から予備校なんだけど、5時くらいまでなら全然大丈夫だよ」


「わかった!今から出るから、いつものファミレスで待ち合わせね!」


「うん!」


「じゃあ、また後でね♪」


電話を切った後、予備校に行く支度をした。


そしてコートを羽織り、優子と待ち合わせをしているファミレスに向かった。


外はすごく寒くて、すぐに耳がジンジンと痛くなった。


コートやマフラーの隙間から冷たい風が入って来ては、肌を刺すように冷やしていく。


冬は好きだけど、ここまで寒いとさすがに辛い。


この寒さから逃れる為に少しでも早くファミレスに着きたくて、自然と足早に歩いていた。


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