蝶々結び
「何すればイイっスか?」


白田君に笑顔で尋ねられて、少しだけ戸惑ってしまった。


これは、あたしが個人的に判断して取り組んでいる事で、生徒会の仕事じゃない。


そんな事に、白田君を巻き込んでもいいのかわからなかったから…。


そんな気持ちを抱えてしばらく悩んでいると、彼があたしの顔を覗き込んだ。


「遠慮しないで下さい!俺は手伝う為に来たんスよ!」


そう言って微笑んでくれた白田君に甘えて、彼に他の仕事を頼んだ。


あたし達は、時間が経つのも忘れて黙々と資料を纏めた。


白田君は仕事が早いから、一人で作業をしている時よりも何倍も捗って、予想以上に早く資料を纏める事が出来た。


「はい♪これで最後っス!」


「ありがとう!」


全ての資料を元の棚に戻してから、白田君と一緒に生徒会室を後にした。


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