蝶々結び
これって……


どう答えたらイイの……?


創太は、あたしの事を『好き』って言ってくれて、『気長に待つつもりだ』とも言っていた。


上杉先生も、その事は知っている。


創太に言っても、学校でバレるような事は無いけど…


もし、あたしの事をまだ本当に好きでいてくれているのなら、創太と上杉先生の仲が気まずくなるかもしれない。


だけど、あたしの恋を応援してくれていたし…


ハッキリ言わないと、創太にも失礼なのかもしれない。


こんな事なら、彼の事だけは上杉先生に相談しておけば良かった。


答え方に困ったあたしは、頭をフル回転させて考えていた。


それなのに…


考えれば考える程、どうすればいいのかわからなくなる。


「七星……?」


電話の向こうにいる創太が、黙ったままのあたしを控えめに呼んだ。


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