蝶々結び
いつの間にか、学校中であたしと上杉先生の事が噂になっていた。
直接誰かに尋ねた訳じゃないけど、ヒソヒソと聞こえて来る話からそれを察した。
「須藤さんって、元生徒会長だよね?」
「ありえなくない?」
「でも上杉先生と一緒にいるとこ、見た子がいるって……」
当人達は小さな声で話しているつもりなのか、それともわざとなのかはわからなかったけど…
どちらにしても、あたしの耳までそんな話し声がハッキリと届いていた。
どうしよう……
そんな気持ちでいっぱいだったけど、ここで動揺したらそれを肯定する事になる。
幸い、まだ呼び出されたりはしていないし、担任からも何も言われていない。
これは、ただの“噂”なんだ……
あたしは、自分にそう言い聞かせてなるべく不自然にならないように過ごしたけど、優子の事だけは気掛かりだった。
直接誰かに尋ねた訳じゃないけど、ヒソヒソと聞こえて来る話からそれを察した。
「須藤さんって、元生徒会長だよね?」
「ありえなくない?」
「でも上杉先生と一緒にいるとこ、見た子がいるって……」
当人達は小さな声で話しているつもりなのか、それともわざとなのかはわからなかったけど…
どちらにしても、あたしの耳までそんな話し声がハッキリと届いていた。
どうしよう……
そんな気持ちでいっぱいだったけど、ここで動揺したらそれを肯定する事になる。
幸い、まだ呼び出されたりはしていないし、担任からも何も言われていない。
これは、ただの“噂”なんだ……
あたしは、自分にそう言い聞かせてなるべく不自然にならないように過ごしたけど、優子の事だけは気掛かりだった。