向日葵
俺は鼻でフフ、と笑った。
「ねぇ・・1時限目ってなんだっけ」
彼女が言った。
「国語。」
「数学。」
俺とミネの声が重なった。
彼女が2人の顔を見比べ、「どっちなの?」と言った。
「数学・・だろ?火曜日ってそうだったろ」
ミネが堂々と言った。彼はまだ窓の外を見つめている。
「え、国語じゃなかったっけ?」
俺が言った。
3人は教室に戻り、廊下側の黒板を見た。
1時限目は国語だった。
「・・国語じゃん。」
彼女がため息交じりに言った。
俺とミネは何も言わなかった。

トントン。
「はぁーい」
透子が個室のドアを開けた。
真紀子は驚いた表情もせずに、ニコリと微笑んだ。
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