向日葵
透子が真紀子の背中をさすった。
「へぇ・・。可愛いね。あたしもかすみ草、好き」
「お母さんがね、言ってたわよ」
「ん?」
「透子と潤は大丈夫かって。2人なら大丈夫だよね?もしなら、私が行くわ、ってお母さん言ってたけど」
透子は頷き、「大丈夫。おばあちゃんに迷惑かけたくないし」と言った。
「そういえば・・潤は?どうしてる?」
「潤?・・うん、普通」
「そう、よかったわ」
「どうしたの?」
透子が怪訝そうな顔をした。
「・・ん、来てくれればな――・・とちょっと思っただけよ」
「潤に言っておこうか?」
「え?そんな。言わなくったっていいわよ・・。あの子だって色々忙しいんだし。無理させたら悪いわ」
「でも・・言っておくよ。潤なら来てくれるって!」
透子が笑顔で言った。
「じゃあそうしてくれる?ありがとう、透子」
真紀子も微笑んだ。
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