向日葵
翌朝。
俺はカーテンから漏れる眩しい光で目覚めた。
カーテンを急いで閉め、再び眠りにつこうと掛け布団を掴んだとき、俺の部屋のドアを激しく叩く音。
「潤、開けてよ!」
透子が怒った声で発狂している。
「ん~なんだよ」
しばらく間を開けて、再び透子が激しくドアを叩く。
俺はその瞬間、ベッドから転げ落ちた。
すくっと立ち上がり、俺は強くドアを開けた。
目の前に立ちはだかっていたのは、濃い化粧をした透子。
茶色い長い髪を巻き、ワンピースを着ている。
「・・ちょ、姉ちゃん?どおしたんだよ」
「あたし、行くからね!大学」
「・・は?その格好で?」
「あったりまえでしょう!じゃあね」
透子はそれだけ言い、さっさと家を出て行った。
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