向日葵
「じゃあ、これここに入れておくから飲みたいときは飲みなさい」
澄子が冷蔵庫にミネラルウォーターを締った。
澄子はふと窓の外を眺めた。
少しだけ雪がちらちらと降っていた。
「大丈夫かしら」
真紀子も窓の外を眺め、目を細めて言った。
澄子は振り返り、何がだい、と聞いた。
「そりゃあ・・子供たちよ。大丈夫なのかしらねえ・・心配だわ」
「透子と潤なら大丈夫さ。あの2人だろう。それより、人の心配する暇があるなら、自分の病気をしっかり治しなさいねえ」
澄子は微笑んだ。
その笑顔は、澄子の近所のひとからも、真紀子ちゃんに似てるねえ、とよく言われたのだった。
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