向日葵
中学で付き合っていた時の女もそうだった。
俺がクラスのほかの女子とやんわりと話していたら、嫉妬したのだろう。
「サイテー男！」って言われたのだ。
それからは女って生き物が不思議と性格が怖い生物に見えてきたのだ。
そう、ワニやサメのような感じのものに。
「福山と破局したの？」
授業中、ミネが後ろから尋ねた。
「は？何言ってんの、おまえ」
「だっておまえら付き合ってるんじゃなかったのか？」
周りを気にして小声で言っている。
「誰があんなやつと･･」
「だって、このまえ･･」
「峯田！」
数学の先生の久保が怒鳴った。
「･･はい」
「57ﾍﾟｰｼﾞの問二をやれと言っているだろう。俺に何回いわせるつもりだ」
「すみません」
「はよ、やれ」
久保が黒板を指さすと、ミネが立ち上がり、黒板に板書し始めた。
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表紙・目次

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