私の彼氏~幼なじみは芸能人~
観客が一斉に私のいる出口に視線を向ける。




…なんで分かったの?

目立たないようにしてたのに。





そう思っていると、ステージから敦稀が飛び降り、



私のほうにどんどん近づいてきた。






私の目の前まで来ると、敦稀は私を抱き寄せた。





「距離なんておかない。絶対に離さない。」




敦稀は私の耳元でそう言った。





そのまま私を抱き上げるとステージに戻った。




突然の事に頭がついていかない…。




なんとか気づいたときには私はステージの上にいた。






「ちょっと、敦稀!どういうつもり!?」




『え~と皆さんに紹介します!俺の彼女の柑那です!』



敦稀はマイクを通して言ってしまった。




『ええぇぇ~!!』




観客席からは批判の声や悲鳴などが聞こえてきた。



< 7 / 121 >

この作品をシェア

pagetop