Wrath~止まらない怒り~



だけど頭に
焔の部屋で見た写真が
過ぎった。


「嘘だ…ありえない。」


「…と…だ…」


振り返ると焔は
顔だけを向けて震る唇を動かし掠れる声で
力を振り絞り言う。



「…おれ…た…ちは
きょう…だいな…
ゲホッ…ゲホッ」


「焔!!」


俺は焔に掛けより
体を起こし頭を支えた。



「おれは…おま…え…
がうらや…
まし…かった…
おやじが…いて…
おれが…ない…もの…
ほしかったもの…を
もっ…ていた…
だから…きょう…かを
はなしたく…
なかっ…た。」





< 197 / 231 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop