Wrath~止まらない怒り~



「ッ!!」


「ゆ…夢か…。」

じんわり滲む汗を拭い
荒れた呼吸を整えた。



(まただ、あの夢だ。
見たくもないのに、
何で見るんだ…。)



台所へ行き水道の
蛇口を捻りコップに入れ勢いよく喉を鳴らせ
飲み干した。



(人間、忘れたい事
ってなんで忘れられねぇんだろ…)



ガンッ!!


怒りを壁に
ぶつける事しか出来ず
静寂だけが虚しく
包み込むだけだった。





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