カミヒコウキ、トオクマデ。

「おはよー、佐奈ちゃん」

自分の席に着くと隣の席の瀬戸 夏紀が挨拶をしてくれた。夏(私は瀬戸夏紀を夏と呼ぶ)は、仲のよい男友達。
高校に入学して席が隣になって仲良くなった。
中性的な顔でサラサラの髪のくせに夏は、バスケ部レギュラーで運動神経が抜群。海に負けず劣らずのもてっぷりだ。

「おはよー、夏」

挨拶を返すと夏はにこって感じに笑う。
ちらっと海のほうをみるとまだ隣には外川 華がいて手を繋いでた。どうやらクラスの男子にからかわれてるらしい。そういえば夏がその輪に加わってないのは珍しい。いつもはそーゆーことにすぐ加わるのに。
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