second love -暗闇からの光-
bitter
久しぶり
口にしたチョコレートケーキは甘苦い味がした
「こんな事ってあるんだな」
「………こんな事って?」
「いやー俺ね、お前見た時、コイツじゃねえかなって思った」
甘ったるそうなパフェを頬張りながら
輝哉さんは言った
「なんで…?」
「ガキのくせして目が死んでるから」
死んでる………。
そうかもしれない
だって今死んじゃっても
アタシ悲しくないもん
「輝哉さんの目は綺麗だね」
「……気のせいだな」
一瞬だけ悲しそうに笑った
「………ごちそうさまでした」
「もう、いいのかよ!!じゃんじゃん食え!!」
と店員にケーキを頼んでいた輝哉さん
「…………………」
「んだあ?しけてんなあ」
そもそも
何で奢ってくれんの…?
「あ、あたし、援交とか、…してません」
カラダ目当て?
「ガキには興味ねえよ馬鹿」
「………、じゃあ何で奢ってくれるの」
「どんな奴かなー、てソレだけ」
それだけ 、、って高い出品ですね
「登校拒否??」
「めんどくさいだけ」
「………ホントーに?」
輝哉さんの目が少し痛かった
見透かされてるようで
「ごちそうさまでした」
アタシはカバンを片手に席を立った
これから先もう
輝哉さんとは会わないだろう、と
なんとなく思っていた
少し振り向いても
追ってくる様子もなく
運命なんかじゃないって
思っていた
必然でもなくて
なんだろう…―