愛、してる

渚と一緒に、自分のクラスに向かった。
教室の中には、すでにほとんどの生徒がいてみんなそれぞれ友達と喋っていた。
自分の出席番号の席に荷物を置いた。


「…まだ来てないな」


左隣りを見れば、まだ人が来てないのか荷物の置かれていない机があった。



「美緒、席離れちゃったねー…」

「しょうがないって!」


しばらく、二人で喋っていたら隣から挨拶をされた。


「佐藤さん…?よろしく!」

「…あ、よろし……」


あたしは一時停止した(笑)
いや!!
(笑)なんて言ってる場合じゃないっ!
隣りで荷物を置きながら、こっちに笑いかけているのは…湊哉くんだった。


「あっ!よ、よろしく」


そういうと、湊哉くんはあたしに《にこっ》と効果音でも、付きそうな笑い方をした。
すると、右隣りで渚と言い争っている男の子がいた。


「そこ…俺の席なんだけど?」

「あー…貸して!」

「嫌だ。座りたいんだよ、俺は!!」


結局、渚が避けるはめになり男の子がドカッと座った。


「……よろしくね?」

「おぅ。」


し――――ん。
は、はなす話題がない。

と、そこで先生が入ってきてみんなが席についた。




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