月夜のフェアリー
あれ?あれれ!?
ベンチに先客がいる
戻るか…
そう思って
歩き始めた瞬間
先客の男の子が
チラッと
こっちを見た
目が合う
引き込まれそうなぐらい綺麗な目…
あれ?
泣いてる?
涙が
頬をつたっていた
太陽の
眩しいくらいの光がそれを照らして
キラキラ光った
綺麗な涙だった
でも見ては
いけないと感じた
何も見ていなかったかのように
足早に屋上を出た
ギギィー
鈍い金属音が響いた