☆★グリン・ピース★☆
懐かしい母に向かって

恐る恐る彼女は聞いた。


「私は、長いこと

眠ってたの・・・?」


「そう。

きっと薬が効いてたのよ。」


母は少し悲しそうに答えた。


「私は、一人じゃなかった。

たぶん、夢じゃなければ

山形行きの電車に

乗るところだった。」


「そうよ。

無事でよかった。

貴方も赤ちゃんも

強い子ね・・・」


涙ぐむ母を見て年をとった・・・

と思った。
< 298 / 455 >

この作品をシェア

pagetop