☆★グリン・ピース★☆
園田の後をついて

葵は病院の廊下を歩いた。


これから会うのは

自分の兄貴・・・


同じ血が半分流れている。


頭ではわかっていても

実際はピンとこなかった。


<どんな顔して会えばいい・・?

俺はあいつを刺して

そして血を分けた。

一体あいつにとって

俺は歓迎されるのか・・?>


廊下を突き当たった奥の

個室の前で園田の足が止まった。


「坊ちゃん、大丈夫ですか?」


葵の心臓はいつになく

大きく脈打ち、足が竦んだ。


<俺のたった一人の兄弟か・・?>


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