☆★グリン・ピース★☆
「さあ、私はこの辺で

おいとましましょうかね?

撮影用に着替えたんですが

お邪魔だったかな・・?」


「いえ、是非撮らせてください。」


凛は慌てて葵と上野さんを

シャッターに収めた。


信じられない事だった。

運命の糸は切れてはいなかった。


「聖哉、大きくなったな。」


「聖哉は貴方にずっと

会いたがってたわ」


「こんなに美味しいオムライスを

作れるようになったなんて驚くかな?

凛、スープを忘れてない?」


淡い緑色のスープは

蕩ける程優しく懐かしく・・・

葵とのキスの味がした。


<でも、これは・・・

私の嫌いなグリンピース?>


子供の頃からどうしても

食べれなかったグリンピース。

だけど・・・おいしい!!


「なんでグリンピースを・・・?」


「こっそり聖哉に聞いたのさ。

君がこれを飲み干せたら

俺の腕も一人前ってことさ!」

と言ってぺロッと舌を出した。
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