先生?
あたしは先生の隣に座った。
ゆっくりと電車は動き出して、あたしたちを揺らした。
「ねぇ、先生のあだ名“じゅんじゅん”ってこと知ってた?」
「あー知ってるよ。微妙だけど嬉しいもんだよな」
恥ずかしいのか、口を押さえてニヤニヤしていた。
「先生喜びすぎだしー」
「喜んでねぇしー」
否定しながらも笑っている先生は可愛かった。
「じゃあ、あたしもあだ名付けてあげる!」
なんだか張り切って面白いあだ名を考えていたら、先生は苦笑いを浮かべていたからやめた。