先生?
「先生…、盗み聞きとか………マジ趣味悪いっすよ」
リョウくんも予想外だったのか、
声がいつもの半分くらいしか出てなかった。
「いや、ちょっとびっくりさせてやろうと思って…後ろにいただけで、盗み聞きってわけじゃ……ないだろ」
先生も動揺してるみたいだった。
あたしの頭の中もほとんど停止状態だったけど
緊急のスイッチが入ったのか、
あたしにしては超上手にフォローを入れることができた。
「マジびっくりしたぁ。…せんせ、ノリですよ、ノリ♪ ほら、あたしよーちゃんと別れたばっかじゃん?だから先生のこと好きになるとか、ありえないからさ」
あたしが笑うと、リョウくんと先生も笑ってくれた。