先生?
 
 
中沢は口に手を当てて


驚いていた。



中沢のでかい声は


生徒の注目を集め、


先生の視線をあたしに向けた。



「………っ」


その目はなに?


あたしを睨んでるの?



「やめてよ、中沢。あたしが珍しく勉強してるからって、そんなに驚かないで」


あたしが得意な嘘。


みんなに聞こえるように言って、注目を戻す。
 
 
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