夢ノ恋ノ花

「あ~はいはい
行けばいいんでしょッ!!
行けば!!!」

私がのびをして起きあがると
お嬢様達は用が済んだとでも
言うような笑みを浮かべたかと思いきや
さぁここからが本番とでも
言いたげな笑みに変えた。

「ねぇ 海斗さま?」

でたでた・・・
早乙女百合の甘ったるい
海斗専用の声
男子に人気があって、
ファンクラブがあるのに
そのファンクラブの男の子には
絶対聞かせないその声

むかつく
猫みたいに海斗にすりつくなッ!!!
ってか
なにげに腕組むなぁぁぁ!!!!

「何?」

何返事してんの!?
さっさと腕組むのやめてよッ!
ってかどんだけ鈍感なのよ
ばか海斗ッ!!!


「もうお決めになりましたか?」

きゃぁぁー!!
何この過激なボディタッチ!!!
和泉葵はやたらと海斗に触る
見てるこっちが赤面するッ!!
やめんかいっ!
羞恥心を知れ!!

「決めるって何を?」

なんなの・・・この
両手に花束状態は!!

「一ヶ月後の開催される
だぁ~れかさんが提案した
あれのクラスの出し物です」

いちいちだぁ~れかさんを
強調しなくていいからッ!
式部楓ぇぇぇぇー!!
ぴとりと海斗に張りつかんでよろしいッ!!

「「「どうしたの? 舞香さん?」」」

さっさっとどっか行きなさいよ的な
視線を私に向けないで下さい。
十分承知しております。

んじゃ・・・

「さきに行っとくから・・・ッ!!」

私はちょっと怒ってます。

「どうしたんだろ・・・?」

後ろで聞こえた海斗のその声に
私は殴りたくなってきた・・・

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