夢ノ恋ノ花
天使が舞い降りる
「・・・」
わたしにそっと手を差し伸べる。
「・・・」
偽善者か・・・・
わたしは確信したかのように
はっきりと思った。
今時こんなご時世に心の底から人を
無償で助けてあげたいなど思う人など
もはや日本にはいない。
だってそう思ってたから。
アナタの差し出すその手を
非常識にもわたしは
振り払おうとした。
しかしアナタはそんなわたしの手を
強く掴む。
「・・・」
「独りなんて寂しくない?」
「・・・」
「明日はクリスマスだっていうのにさ」
「・・・」
明日がクリスマスだからって
私は何も変わりはしない
奪われたモノが
返ってくるわけでもない