君にだけ


いつも、ベンチで話すといつの間にかDEEPな
話になっている。



 「心って、ほんとに彼氏いないの?」

  
 「いないよ。」

 
 「え、じゃあ何で作んないの?」


 「あんたはズバット言うよね。」


 「そこが取りえですー」


 「いや、褒めてないし。って言うか
  居たら、初に教えてるし。」

 「ほんんと?」



 「うん!」


心ってあたしに気を使ってたりするかなぁ・・・

あたしが男性恐怖症だから・・・

そんなの嫌だなぁ・・・
 


  


 プルルル……プルルル……

 「心の?」

 
 「あ、うん。ちょっとごめんね。」


そう言って、心はベンチから立ち、

階段の方へ向かう。









  


  「もしもし・・・



    あ、コウちゃん。


   今から学校で会えない?」


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