蕾のまま…
マリ姉のいなくなった部屋は何かガランとしていて、一人でいると無性に寂しさがこみ上げてくる。
あたしは重い腰を上げ、壁に掛けられている鏡の前に立ち、自分の姿を映してみた。
鏡には肩まである髪を金髪に染め、厚化粧をした身長163㎝の子供が映っていた。
どんなにお化粧をしてもあどけなさは中々隠せない。
早く…早く、大人になりたいのに!
一体何が足らないんだろ…
恋…かな?
マリ姉みたいに恋すればキレイな大人になれるのかもしれない!
鏡に映った自分をもう一度眺め、前髪を少し斜めに分けてから部屋の模様替えに取り掛かった。