蕾のまま…
「ふ〜ん…無職なのに?」
「無職じゃないよ。
アツシはもうちゃんと仕事見つけたの。
じゃなきゃ、ママだって一緒に暮らすの認めてくれるわけないじゃない。」
マリ姉はチラリとあたしの顔を見ると、幸せそうに笑った。
その笑顔に一瞬ムカッときたけど、それはすぐに寂しさに変わった。
「みんなどんどん居なくなっちゃって…マリ姉だけはどこにも行かないと思ったのに…」
あたしは完全に駄々をこねる子供のように頬をプウ〜ッと膨らませた。
「セリも、もう少し大人になったら良い男見つけて出て行けば良いじゃない!」
「もう大人だもん!
今すぐが良い!」
「じゃぁ、先ずは相手を探さないとね?」