私。
「うわぁ…」

広い部屋…お金持ちなのかな?


「はい。これ持ってシャワー浴びておいで。」


そう言って彼は服とバスタオルを渡した。


「ありがとう…えっと…」


そういえば名前…知らない…。


「ん?ああ!自己紹介がまだだったね。」

普通真っ先にするものなのに…


彼もちょっと恥ずかしそうだった。

「僕の名前は辻田真央。35歳で作家だよ。」


作家さんかぁ…どうりで部屋がひろ…!?



3…5…

「35歳!?」


「酷いなぁ。もっと老けてるっていうのか?」


「20代前半だと思ってた。」


「ははは。それはどうも」


…詐欺だわ。


「私は吉元麗奈。15歳の中学生です。」


「えぇ!?」


なんだろこの反応?

「もっと子供だと思った?」

「いやいや逆だよ。もっと大人だと思ってた。」

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