STAR SHINES
私もカップルと同じようにまた何事もなかったように歩き始めた。
しばらく歩いて、家まであと10分もしないところのゴミ捨て場で男がうずくまっているのが見えた。
「涼馬足速くなったよね!」
「どこ行ったんだろう?」
少し離れた通りで女の集団がそう話してるのが聞こえた…。
それからちょっとして男は立ち上がった。
そして、私に気付くとものすごい勢いで睨みつけてきた。
「お前もあいつの仲間か?」
「違うけど。てかあんた誰?何で追われてるの?」
男は拍子抜けしたみたいで、しばらく停止していた。
「お前、俺を知らないの?」
「知ってるわけないでしょ!初めて会ったんだから。」
「アハハハハハハハハハハハハハ…」
何こいつ?
いきなり笑い出したし。
「お前テレビ見ないわけ?」
「あんまり見ない。」
「アハハハハハ…」
男はなおも笑い続ける。
「若い女で俺を知らない奴なんかいたんだな!俺は柏木涼馬。A高2年。お前は?」
「石山絵美。B女子高2年。」
「これ、俺のメアドとケー番。」
「いらんし!てかあんた誰?」
男は私の質問に答えず、笑顔で去って行った…。
何じゃあいつ。