STAR SHINES
出会い(涼馬)
「いらんし!てかあんた誰?」
俺はあいつの質問に答えず、メアドとケー番を書いた紙だけ渡して走った。
俺を知らない奴なんていたんだ。
しかもあいつの生意気な態度、かなりムカつく。
でも何故か俺は今、笑顔でいる。
久しぶりに俺をアイドルとしての柏木涼馬ではなく、一般人として見てくれたから。
俺に話しかけてくる女はいつも俺にデレデレで、優しい。
俺がぶつかっても、ぶつかられて嬉しいみたいな態度でいる。
俺がいくら酷い事を言っても、馬鹿みたいに嬉しがる。
俺に本気でぶつかってきてくれた女はいなかった。
あいつは生意気で無愛想だけど、俺にとってはとても心地良く感じた。