ぼくの太陽 きみの星
「だって、決めるのは未怜でしょ」


黒い瞳でまっすぐあたしを見てそう言うと。



鷹耶は、さっと身を翻して、伸びをしながらドアを開けて出て行った。


「さあって、ケーキでも食うか」




――決めるのはあたし、って。


今さら何言ってんの?鷹耶。



いつも強引で勝手なくせに。


勝手に琢磨くんにメールを送って、あんなところを見せつけたりするくせに。




およそ鷹耶に似つかわしくないセリフに、あたしは戸惑ってた。



わけわかんないよ。


あたしは鷹耶の背中を射るようににらみながら、追いかけて下へ降りた。



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